感染症予防の為に

新型コロナウイルス感染症患者は、世界全体では五百万人、死者数は33万人という膨大な犠牲者が出ております。日本は累計患者数16,000人あまり、死者数は784人数えます(いずれも5/22 ’20現在)。「三蜜を避ける」、「ソーシャルディスタンスを保つ」、「不要不急の外出を自粛する」、「材質は何でもともかくマスクをする」、などなど。いずれも努力目標で強制ではありませんが、社会的にも広範な規制が叫ばれる大変窮屈な日々が続いております。皆がこの様な規範を守ることで、新型コロナウイルス感染症の流行を制御できるのだとする論調が、マスコミを中心としてこのところあまりに強いように思えてなりません。果たしてそうなのでしょうか。
マスクの感染予防効果は当然のことながらその材質に左右されるはずです。手作りマスクや不適合なサイズの布マスクで感染予防の役に立つのでしょうか。ソーシャルディスタンスとは空気の流れや温度・湿度によって大きく左右されるはずです。余りヒステリックになる必要はないではないでしょうか。

ウイルスを含めて私たちは地球環境という自然の中に存在しています。このところ、夏を迎えつつある北半球の各国とも、何とか第一波のパンデミックのピークは超えつつあるようです。反対にこれから冬へと向かう南半球の南アフリカやブラジルでは依然新型コロナウイルスが猛威を奮いつつある様です。皆が外出を自粛したから、マスク装着が徹底されたから、ソーシャルディスタンスを保つ様になったから、新型コロナウイルスの流行が抑えられるのでしょうか。
自然の変わらぬゆったりとした移ろいの中では、ひとの為せる技など実に些末なことなのではないでしょうか。

社会全体で6〜7割の人が抗体を保有する様になれば、パンデミックは収束すると言われています。集団免疫と呼ばれるものがそれです。スウェーデンがその作戦でパンデミックに対応しています。果たしてその結果はどうなるのでしょうか。スウェーデンの現時点の感染者数と死亡者数は北欧社会の中では群を抜いており、感染者に対する死亡者数はアメリカや中国の2倍、実に12%と突出しております。

日本では現在、東京都、隣接する3件と北海道以外の地域の緊急事態宣言は解除されました。今後、徐々に社会活動も再開されてゆくでしょう。ですが気を緩めてはなりません。今秋以降の第二波のパンデミック襲来が強く懸念されるからです。

自分、家族、そして会社を守るためにも、標準感染予防策を今後とも順守してください。標準的感染予防策とは以下の如きです。
1.感染源となりうるものに触れた後、手袋を外した後、外出から帰った時、普通の石鹸を使っておこなう。
2.感染源となりうるものに触れるときには、未使用の清潔な手袋を着用する。使用後は手袋を外し手洗いする。
3.外出時には不識布製のマスクを着用する。ガーゼマスクや布マスクの感染防御能は不確定。
4.道具類の使い回しは可能な限り避ける。

今後とも標準感染予防策をしっかりと守って、自分と家族の健康をしっかりと維持しましょう。過去の幾多のパンデミックの記録からは、第二波のほうが第一波よりも甚大な被害となることが多い様です。今冬の再流行に備えましょう。

医療法人嚶鳴会
理事長 平松 義文

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